関東地方産ムラサキシジミの幼虫の頭幅

書誌事項

タイトル別名
  • Head capsule width of larvae of Narathura japonica (Murray) (Lepidoptera, Lycaenidae) in Kanto, Central Japan
  • カントウ チホウサン ムラサキシジミ ノ ヨウチュウ ノ トウハバ

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抄録

東京都八王子市と茨城県南部で採集された2908匹のムラサキシジミ幼虫の頭幅を測定し,季節,寄主植物,産地による違いを比較した.1.頭幅は,季節,寄主植物,産地にかかわらず,0.3mm台,0.4-0.5mm台,0.7-0.8mm台,1.0-1.2mm台,1.7-1.9mm台をピークとした明瞭な5つのグループに分かれた.2.頭幅は低温期(晩春,晩秋)に大きく,高温期(7,8,9月)に小さくなった.3.茨城で採集された幼虫の頭幅の方が,八王子で採集された幼虫の頭幅よりも大きかった.4.寄主植物による違いは,季節や産地による違いほど明瞭ではなかった.5.齢ごとの頭幅の伸長率は,1.55〜1.60で,季節や寄主植物によって違いはなかった.6.ムラサキシジミの終齢数はこれまでほとんどの文献で4齢とされてきたが,本研究によって5齢であることが明らかになった.

収録刊行物

  • 蝶と蛾

    蝶と蛾 63 (2), 94-105, 2012

    日本鱗翅学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (57)*注記

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