体内埋め込み可能なFontan循環補助装置の新規構造開発

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タイトル別名
  • Newly development of implantable Fontan circulation assist device

抄録

<p>現在我々は、小児先天性心疾患患者のFontan循環を補助する体内埋込み型肺循環補助装置の開発を進めている。形状記憶合金(SMA)繊維をアクチュエータとして応用し、Fontan循環での心外導管外周部に巻き付け、外部から拍動収縮する構造である。これまでに、生体での評価試験系構築のために健常成山羊を用いたFontan循環動物実験モデルを構築した。本研究では、生体内でも有効に収縮駆動可能なデバイスの構造を設計試作し、駆動試験を行い収縮特性と有用性の評価を行った。アクチュエータとして用いるSMAファイバは、通電加熱により約5-7%収縮する特性を持つ。収縮量を増幅するために、有効な拍動を行う部位と収縮量を得るスリーブ部の構成とした。滑り性が高く耐熱性のあるPTFEチューブにSMAファイバを通すことで、収縮を阻害しにくくした。スリーブ部には、ガラスファイバー製のスリーブを用い、長軸方向に収縮しにくい構造とし、拍動部にはシリコーンチューブを使用し有効な収縮と絶縁性を有する構造とした。試作したデバイスを用いて収縮駆動試験を行った。電極接続部には、シリコーン樹脂で包埋し、絶縁性を持たせた。体内埋め込み時の収縮特性試験の結果、長軸方向に巻き付け部の25%に相当する有効な収縮を得ることができた。また、Fontan循環動物モデルで小児用肺循環補助デバイスの駆動試験を実施し、体内埋め込み時にもデバイス付与によるFontan循環補助の可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 54Annual (26AM-Abstract), S52-S52, 2016

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680244067968
  • NII論文ID
    130005285163
  • DOI
    10.11239/jsmbe.54annual.s52
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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