オランダ・ライデンのオランダ国立生物多様性センターナチュラリスに所蔵されている東南アジア産イナズマチョウ族 (鱗翅目,タテハチョウ科) の模式標本

書誌事項

タイトル別名
  • Type specimens of South East Asian Adoliadini (Lepidoptera: Nymphalidae) in the Naturalis Biodiversity Center, Leiden, The Netherlands

この論文をさがす

抄録

<p>オランダ・ライデンのオランダ国立生物多様性センターナチュラリス (Naturalis Biodiversity Center, NBC) は,旧オランダ国立自然史博物館を中心に地質学,鉱物学,動物学,植物学の博物館を統合して2010 年に設立された.NBC には19 世紀以来の分類学的に重要な古典的コレクションが数多く収蔵されている.スネーレン・ファン・ヴォーレンホーベン (Snellen van Vollenhoven, 1816-1880) はイナズマチョウ族の論文を報告した.その報告書は1862 年に纏められた (1862a, 1862b) が,ここでは 14 の新タクサが記載されており,同族の分類において極めて重要な文献となっている.今回,我々はNBC に保管されているイナズマチョウグループのアドリアス族 (Adoliadini) のタイプ標本 (28 タクサ) を調査し,その結果を報告した.判明した 28 タクサを次に示す.Snellen van Vollenhoven (1862) における 14タクサ (agnis, apicalis, apsarasa, bipunctata, blumei, clathrata, diardi, gandarva, indras, ludekingii, octogesima, pardalis, surjas, varuna),Snellen (1890) における 2 タクサ (immaculata, vordermani),Fruhstorfer (1906) における 2 タクサ (bangkana, ritsemae),Fruhstorfer (1913) における 1 タクソン (stictica),van Eecke (1918) における 1 タクソン (picta),Jurriaanse (1919) における 1 タクソン (satellita), Jurriaanse & Volbeda (1924) における 1 タクソン (baliensis),van Eecke (1932) における 1 タクソン (dammermani),Toxopeus (1949) における 1 タクソン (roepkei),Wegner (1953) における 1 タクソン (interrupta), Tsukada (1991) における 3 タクサ (candidatus, mulsus, siluvanus).このうち,dammermani, octogesima に対してレクトタイプの指定を行い,またシンケップ産のマハデバイ ナズマ Euthalia mahadeva (Moore, 1859) について新亜種 eeckei の記載を行った.</p>

収録刊行物

  • 蝶と蛾

    蝶と蛾 67 (2), 67-88, 2016

    日本鱗翅学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ