健診における腹部超音波検査で発見された膵SPNの1例

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タイトル別名
  • A case of solid-pseudopapillary neoplasm of pancreas detected by transabdominal ultrasonography in a health check-up
  • 症例報告 健診における腹部超音波検査で発見された膵SPNの1例
  • ショウレイ ホウコク ケンシン ニ オケル フクブ チョウオンパ ケンサ デ ハッケン サレタ スイSPN ノ 1レイ

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抄録

症例は42歳女性。当院における初回健診の腹部超音波検査(US)で膵体部腫瘍を指摘された。USでは類円形, 18mm大の輪郭不明瞭な低エコー腫瘍で, 内部に点状高エコーや無エコースポットを有し, 尾側膵管の拡張は認めなかった。造影CT検査では, 造影効果の乏しい充実性腫瘍として認識された。造影USでは, 腫瘍は背景膵に比べて弱い造影態度を示した。主膵管や膵周囲脈管への影響が乏しく, 動脈相から後期相を通じて周囲膵実質より淡い造影効果を認めたことから, 浸潤性膵管癌, 腫瘤形成性膵炎や膵神経内分泌腫瘍ではなく, 膵solid-pseudopapillary neoplasm(SPN)を第一に疑い, 脾合併膵体尾部切除術を施行, 病理学的に膵SPNと診断した。膵SPNは稀な疾患であるが, 腫瘍随伴所見に乏しいことや, 造影USにおいて周囲膵実質と比較し淡い造影態度を示すことが診断において重要である。

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