対策型胃がん検診における内視鏡検診対象者の有効な抽出方法について

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タイトル別名
  • Proper selection of examinees for endoscopic gastric cancer mass screening
  • タイサクガタ イガン ケンシン ニ オケル ナイシキョウ ケンシン タイショウシャ ノ ユウコウ ナ チュウシュツ ホウホウ ニ ツイテ

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抄録

対策型胃がん検診における内視鏡検診対象者の抽出方法について検討した。対象は2009年~2011年に当センター人間ドックで発見された胃癌症例27例{内視鏡で発見13例(男/女:9/4), X線で発見14例(男/女:11/3)}である。2年連続して内視鏡を受けた4例は平均腫瘍径が10.3mmで前年にX線を受けた15例の23.7mmに比べて有意に小さく, 全例ESDで治療されており, 逐年内視鏡検診はESDが可能な胃癌の発見に有用であることが示唆された。胃癌症例のうち21例(78%)が55歳以上かつopen typeの萎縮性胃炎であった。萎縮性胃炎の頻度と胃癌発見率は, それぞれ55歳以上で60%, 0.21%で55歳未満の34%, 0.03%に比べて有意に高かった。55歳以上の萎縮性胃炎における胃癌発見率は0.4%であった。以上より, 55歳以上でopen typeの萎縮性胃炎を対策型内視鏡検診の対象とするのが適切であると考えられた。

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