電磁誘導による呼吸機能計測

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タイトル別名
  • Measurement of Respiratory Function by Electromagnetic Induction

抄録

<p>呼吸量や酸素摂取量などの呼吸機能に関する指標の連続的な計測は,疾病の予測や運動能力の評価に有用である.近年では,呼吸活動への影響が小さい計測手法として呼吸による胸部の運動に着目した呼吸計測手法が提案されているが,計測の安定性や外乱への耐性に課題があった.本研究では,胸部の運動を電磁誘導により検出する手法を提案し,機械的な外乱の影響が少ない呼吸機能計測を実現する.具体的には,胸部腹背側に装着したコイル間で電磁誘導を生じさせ,誘導起電力の大きさを回帰分析することで呼吸量を推定する.さらに,呼吸量の時系列信号を解析することにより,呼吸回数や酸素摂取量などの呼吸機能指標の算出を可能にする.提案システムの計測性能を評価するため,提案システムと較正されたスパイロメータを用いて呼吸量を同時に記録した.実験では,計測感度を最大化する磁場信号の周波数を選択し,800 kHzの磁場信号により呼吸信号を検出するシステムを構築した.被験者実験の結果,提案システムによる推定誤差は最大呼吸量の15 %であることが示された.さらに,提案システムと較正された酸素濃度計を用いて酸素摂取量の推定に必要なパラメータを決定することで呼吸量から酸素摂取量を推定可能であることが確認された.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 55Annual (3AM-Abstract), 157-157, 2017

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680246043520
  • NII論文ID
    130006076913
  • DOI
    10.11239/jsmbe.55annual.157
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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