MEAシステムを用いたヒトiPS細胞由来感覚ニューロンのin vitro痛み応答計測
書誌事項
- タイトル別名
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- In vitro pain assay in cultured human iPSC-derived sensory neurons using MEA system
説明
<p>感覚ニューロンは化学物質,温度などの感覚情報(痛み)を感受するニューロンである。ヒトiPS細胞由来感覚神経細胞の開発により、近年、化学物質のヒト毒性評価の標本としての応用が期待されている。本研究では、ヒトiPS細胞由来感覚ニューロンの電気生理学的な痛み応答評価系の構築を目指し、平面微小電極アレイ(MEA)による感覚ニューロンの化学物質に対する電気活動変化の検出および解析法の構築を目的とした。ヒトiPS細胞由来感覚ニューロンを平面微小電極アレイ上に播種し、培養6週目に、カプサイシン、メントール、AIT、温度変化などの刺激に対する電気活動を計測した。各種化学物質に対する応答が観察され、電気活動パターンは大きく4つに分類されること、および化学物質の種類に依存して活動電位の発生時間等が異なることがわかった。また、各ニューロンは全ての刺激物質に反応するわけではなく、特定の化学物質に反応することがわかり、3化合物に対して27種類の反応パターンに分類された。また、温度上昇に対して発火頻度が上昇し、43℃にピークの発火頻度に達した。更に、電気生理学的な応答を裏付けするNav1.7, TRPV1, TRPA1などの各種受容体の発現も確認された。平面微小電極アレイを用いたヒトiPS細胞由来感覚ニューロンの電気活動計測は、電気生理学的応答を高時間分解能で調べることでき、痛み応答の評価系として有用であることが示唆された。</p>
収録刊行物
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- 生体医工学
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生体医工学 55Annual (3PM-Abstract), 231-231, 2017
公益社団法人 日本生体医工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680246281344
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- NII論文ID
- 130006076960
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- ISSN
- 18814379
- 1347443X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可