イオン・ラジカル種制御型多目的大気圧プラズマ源の試作に関する研究

DOI
  • 重國 聖羅
    東京都市大学大学院 工学研究科 生体医工学専攻
  • 田中 莉沙子
    東京都市大学大学院 工学研究科 生体医工学専攻
  • 小林 千尋
    東京都市大学大学院 工学研究科 生体医工学専攻
  • 平田 孝道
    東京都市大学大学院 工学研究科 生体医工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Research for Multi-purpose Atmospheric Pressure Plasma Device By Controlling Ion and Radical

抄録

<p>大気圧下の空間もしくはガス流体中で非平衡プラズマを発生させる大気圧プラズマは、工業分野にとどまらず、医療分野にも応用展開されている。しかし、現有のプラズマ医療装置は経験的事実のみで製品化が先行しており、生体組織における改質・再生のメカニズムには不明確な点が多い。一般的に、大気圧プラズマではプラズマ源周辺の窒素、酸素、並びに水分子等の混入に起因した様々なイオン、ラジカル種、並びに励起種が生成されている。例えば、オゾン(O3)、ヒドロキシラジカル(OH)、過酸化水素(H2O2)などの活性酸素種(ROS)や、一酸化窒素(NO)、亜硝酸(NO2)、ペルオキシナイトライト(ONOO-)などの活性窒素種(RNS)が生成されている。以上の背景から本研究では、イオン・ラジカル種の制御を目的とした大気圧プラズマ源の試作とその評価を行っている。シャーレに入れた純水に大気圧プラズマ流を一定時間照射した際の液体中過酸化水素(H2O2)と亜硝酸(NO2)の濃度測定には、パックテストを用いた。プラズマ発生用電圧と周波数を増加させた場合にはH2O2とNO2の濃度は上昇する傾向にあり、ガス流量を増加させた場合にはNO2濃度は低下するのに対してH2O2濃度は上昇する傾向にあることが判明した。以上の結果から、プラズマパラメーターを制御することによってプラズマ生成物を容易に変化させることが可能であることを確認した。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 55Annual (4PM-Abstract), 379-379, 2017

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680246641024
  • NII論文ID
    130006077058
  • DOI
    10.11239/jsmbe.55annual.379
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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