キャパシタ分割により自己共振周波数を向上したMRI用マイクロコイル

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タイトル別名
  • Capacitor divided microcoil for MRI with high self-resonant frequency

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説明

<p>近年,MEMS技術を用いた小型かつ高感度なMRI信号受信用コイルの研究が行われている.高いSNRの画像計測を行うためには,コイルの巻き数を増加させることが求められる.しかし,巻き数を増加させると寄生容量が増加するため,自己共振周波数が低下する.そこで,本研究では巻き数を増加させても自己共振周波数が高いコイルを実現するため,キャパシタでコイルを分割したMRI用マイクロコイルを提案する.キャパシタ分割コイルは,3次元冶具と平面コイル配線を組み合わせ,ソレノイドを形成し,キャパシタを挿入することで試作した.コイルの特性を評価するため,インピーダンス計測を行った.また,分割コイルと同じ設計値でキャパシタを挿入しない非分割コイルを試作し,比較した.非分割コイルの自己共振周波数が156 MHzであるのに対し,分割コイルは179 MHzとなり,自己共振周波数を約15%向上することができた.次に,MRI用コイルとして使用可能かどうかを判断するため,SWR計測を行った.分割コイルのSWRは1.2,非分割コイルは3.1となった.非分割コイルはMRI用コイルとして使用困難であるが,分割コイルは同じ巻き数でありながら使用可能であることが確認できた.最後に分割コイルを用いて食用油脂のMRI画像計測を行った.計測画像より算出したSNRは64であり,MRI画像化のための十分なSNRを持っているといえる.以上より,高感度なMRI画像計測が可能なキャパシタ分割コイルを実現できた.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 55Annual (5PM-Abstract), 457-457, 2017

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680246871040
  • NII論文ID
    130006077134
  • DOI
    10.11239/jsmbe.55annual.457
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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