大腸がん検診陽性者における臨床予測因子保有数別疾患確率の検討

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タイトル別名
  • A study of disease probability according to the number of clinical predictors in those testing positive in colon cancer screening
  • ダイチョウ ガン ケンシン ヨウセイシャ ニ オケル リンショウ ヨソク インシ ホユウスウ ベツ シッカン カクリツ ノ ケントウ

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抄録

大腸がん検診における便潜血定量値測定の意義は, 精密検査前の大腸癌の疾患確率を推定し, 臨床的診断確信度を高めることにある。本研究では福岡市大腸がん個別検診陽性者のうち, 精密検査受診者の問診票および便中ヘモグロビン定量値を用いて, 個々人の検診後疾患確率を推測するための簡便な臨床予測モデルを考案し, 臨床予測因子保有数が多くなるほど大腸癌の疾患確率が高まることを客観的に明らかにした。便潜血検査が両日陽性, 両日500ng/ml以上, 検査歴なし, 定量値1,000ng/ml以上, 血便, 60歳以上の臨床指標を用いることにより, 陽性反応適中度5.9%と比較し最大約10倍疾患確率を高めることができた。確信度を高めることは, 医療者が行う精検勧奨への根拠を与え, 検診受診者の精検受診に対する動機づけの一助ともなることが期待される。

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