構成障害に対する捕捉課題の効果

DOI
  • 渡辺 学
    北里大学北里研究所メディカルセンター病院 リハビリテーションセンター
  • 桑原 慶太
    北里大学北里研究所メディカルセンター病院 リハビリテーションセンター
  • 目黒 智康
    北里大学北里研究所メディカルセンター病院 リハビリテーションセンター
  • 薄木 健吾
    北里大学北里研究所メディカルセンター病院 リハビリテーションセンター
  • 廣瀬 隆一
    北里大学北里研究所メディカルセンター病院 内科

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抄録

本研究は,脳血管障害例の構成障害に捕捉課題が効果を示すかを調査したものである。対象は発症から30日以上経過し構成障害を合併した頭頂葉損傷者4例とした。捕捉課題には3種類のキャッチボールを採用した。構成障害の検査および効果測定には立方体透視図模写を用いた。1週間のベースライン期を設定後,捕捉課題を1回行い,介入の直前,直後,24時間後,48時間後に模写試験を行った。さらに5日連続で捕捉課題を行いその48時間後に反復練習効果を測定した。合わせて日常生活動作および構成障害に影響を与える因子との関連を調べた。その結果,捕捉課題介入の直前直後で4例中3例に模写の改善がみられた。また連続介入後では全例で模写の改善がみられた。日常生活動作および構成障害影響因子と介入成績との関連性は明らかにならなかった。このことから捕捉課題は構成障害に少なくとも即時的な改善を示す場合があり,影響因子を介した間接的効果ではない可能性が示唆された。<br>

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