誤嚥性肺炎の予防と治療

  • 寺本 信嗣
    筑波大学附属病院ひたちなか社会連携教育研究センター呼吸器内科

書誌事項

タイトル別名
  • Prevention and therapy for aspiration pneumonia
  • 誤嚥性肺炎の予防と治療 : PEGは誤嚥性肺炎を予防できるか
  • ゴエンセイ ハイエン ノ ヨボウ ト チリョウ : PEG ワ ゴエンセイ ハイエン オ ヨボウ デキル カ
  • ──PEGは誤嚥性肺炎を予防できるか──
  • ——Is PEG effective for reduction of the incidence of aspiraiton pneumonia?——

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抄録

経口摂取困難な高齢者や誤嚥性肺炎を繰り返す高齢者に対する,栄養摂取は重要な課題である.このような高齢者では,経口摂取を一時的に中止し,経管や経静脈的な栄養管理が必要になる.この際,経皮内視鏡的胃瘻増設術percutaneous endoscopic gastrostomy(PEG)は,重要な選択肢の一つである.しかし,PEGは優れた栄養療法であるが,不顕性誤嚥に対する十分な予防策ではない.脳梗塞後の患者で早期に栄養介入を行うことは予後を改善するが,PEGを選択することで肺炎が減るわけではない.したがって,PEGによる栄養療法を導入する場合,平行して肺炎予防策を講じる必要があり,食事を摂っていなくとも,口腔ケア,嚥下リハビリテーションを行い,胃腸の蠕動運動の改善,胃食道逆流の予防などを行うことが大切である.

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