誤嚥性肺炎患者と非誤嚥性肺炎患者の唾液分泌量と日内リズムの相違

  • 井元 淳
    学校法人福岡保健学院福岡和白リハビリテーション学院理学療法学科 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻
  • 甲斐 尚仁
    社会医療法人財団池友会福岡和白病院リハビリテーション科
  • 真名子 さおり
    社会医療法人財団池友会福岡和白病院リハビリテーション科
  • 片山 亜有
    社会医療法人財団池友会福岡和白病院リハビリテーション科
  • 新貝 和也
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻
  • 千住 秀明
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻リハビリテーション科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Difference in volume of saliva and the circadian rhythm of the aspiration-related pneumonia patient and the non-aspiration-related pneumonia patient
  • 誤嚥性肺炎患者と非誤嚥性肺炎患者の唾液分泌量と日内リズムの相違 : 唾液湿潤度での検討
  • ゴエンセイ ハイエン カンジャ ト ヒゴエンセイ ハイエン カンジャ ノ ダエキ ブンピリョウ ト ニチナイ リズム ノ ソウイ : ダエキ シツジュンド デ ノ ケントウ
  • ──唾液湿潤度での検討──
  • ——Study on the saliva wettability——

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抄録

本研究では,誤嚥性肺炎発症の因子を考察し,その予防や発症後のアプローチの検討を行うため,誤嚥性肺炎患者と非誤嚥性肺炎患者の唾液分泌量と日内リズムについて明らかにすることを目的とした.対象は誤嚥性肺炎で入院となった10名(誤嚥群)と,その他の疾患で入院となった10名(非誤嚥群)の計20名(年齢87.9±7.9歳)であった.方法として唾液分泌量,摂食・嚥下能力,食事の種類,身体活動性などを評価した.その結果,誤嚥群では摂食・嚥下能力とともに身体活動性が低いことで誤嚥性肺炎のリスクが高まっていた.また唾液分泌量の日内リズムでは夜間の唾液分泌量は両群とも低下していた.以上の結果から,誤嚥群では口腔環境の不良による肺炎発症のリスクを高めていることが示唆された.本研究によって,肺炎の発症を予防するためには,唾液分泌量の増量と睡眠前の口腔ケアなどによる口腔環境の改善を図ることの重要性が示された.

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