当科で経験した扁平上皮癌を合併した鼻副鼻腔内反性乳頭腫3例の臨床的検討

  • 舩越 うらら
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
  • 花澤 豊行
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
  • 山★さき★ 一樹
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
  • 米倉 修二
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
  • 鈴木 猛司
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
  • 櫻井 大樹
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
  • 岡本 美孝
    千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical study of sinonasal inverted papilloma with squamous cell carcinoma

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抄録

鼻副鼻腔内反性乳頭腫(IP)は良性腫瘍であるが,約10%に癌を合併すると報告されている。しかしIPに合併する悪性腫瘍の存在を,術前から推察することは困難なことが多い。本稿では,手術標本で初めて扁平上皮癌の合併を確認し,治療に難渋したIPの3症例について検討した。全例Krouse分類T4症例で,骨破壊像を認めた。また,IPに特徴的なMRI所見である脳回様パターン(CCP)を消失したIPは悪性腫瘍の合併が高いと言われ,今回の3症例でもCCPの欠失が存在した。CTにおける骨破壊像やMRIでのCCPの欠損などの画像上の特徴的所見から癌の合併を疑い,生検部位や治療方針の確定が可能になると考えられた。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 26 (3), 373-378, 2017

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

参考文献 (17)*注記

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