外耳道腺様嚢胞癌の1症例

  • 成尾 一彦
    奈良県立医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室
  • 山中 敏彰
    奈良県立医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室
  • 細井 裕司
    奈良県立医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室

書誌事項

タイトル別名
  • A case of adenoid cystic carcinoma of the external ear canal

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説明

視診所見は悪性所見に乏しかった外耳道腺様嚢胞癌例を経験した。軟骨部外耳道のびらんのみであったが約1年間頑固な耳痛が継続し近医で外耳炎として加療されるも改善がなかったため当院初診時より悪性疾患を念頭におき精査加療を行った。腺様嚢胞癌の診断で耳下腺の一部を含め軟骨部外耳道と骨部外耳道の一部を切除し(外耳道部分切除術),術後に放射線治療(強調変調放射線治療)を施行した。腫瘍の増殖能を反映し悪性度と関連するというKi-67 labeling indexが診断の一助となった。1990年以降の本邦報告例で文献的考察を行った。長期予後は必ずしも良好でないため適切な初回治療と長期の経過観察が必要である。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 21 (3), 203-208, 2012

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

参考文献 (29)*注記

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