耳下腺部手術における簡便な大耳介神経の同定法と温存法の検討

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タイトル別名
  • Parotid surgery to Preserve the Great Auricular Nerve

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抄録

耳下腺良性腫瘍26例・副咽頭間隙良性腫瘍2例(経耳下腺法)を対象とした耳下腺部の手術において,大耳介神経のlobular branch(LB)温存手技を検討した。この際,大耳介神経本幹は,胸鎖乳突筋後縁–外頸静脈交差点と下顎角–乳様突起中点の作る「大耳介神経走行推定ライン」の内側を走行するとの仮説を立てたところ,28例中27例でこのラインに一致して大耳介神経本幹が同定された。また,このラインを利用して,大耳介神経本幹を同定し,この神経露出と耳下腺被膜剥離とを同時に行う手技により,いずれの症例でもLBが温存できた。今回の手術手技はLB温存率が高く,また簡便な手技と考えた。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 22 (3), 359-363, 2012

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

参考文献 (18)*注記

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