客土をもつカドミウム汚染水田の浸透型が稲体のカドミウム濃度および生育収量に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Influence of a Percolation Pattern on the Cadmium Concentration, the Growth and the Yield of Rice Plants in Cadmium Polluted Paddy Fields with Soil Dressing
  • キャクド オ モツ カドミウム オセン スイデン ノ シントウガタ ガ イネタイ ノ カドミウム ノウド オヨビ セイイク シュウリョウ ニ オヨボス エイキョウ

この論文をさがす

説明

客土をもつカドミウム汚染水田模型を作製し,常時湛水条件下で,すき床層(汚染土)が開放浸透層でかつ酸化層となる開放浸透模型と同層が閉鎖浸透層で還元層となる閉鎖浸透模型において,稲体のカドミウム濃度および水稲の生育収量を3 カ年にわたり調査した.客土厚は12.5cm とし,すき床層にはカドミウム汚染水田から採取した土壌(3.39mg/kg)を10cm 厚に充填した.<br>その結果,カドミウム濃度の範囲は,玄米で0.000~0.200mg/kg,茎葉で0.050~0.845mg/kg,作土層の根で1.760~4.440mg/kg,すき床層の根で5.170~12.730mg/kg となった.各測定項目中のカドミウム濃度は,開放浸透模型が閉鎖浸透模型に比べ大きくなる傾向を示した.浸透型の相違により生育には大きな差異は認められなかった.穂数,玄米重は開放浸透模型より閉鎖浸透模型で上回った.この結果より,客土がある場合でかつ常時湛水栽培下でも浸透型の相違により,植物体のカドミウム濃度および生育収量に影響を与える実態が明らかとなった.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (19)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ