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- タイトル別名
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- Incidence of Blossom-end Rot in Relation to the Water-soluble Calcium Concentration in Tomato Fruits as Affected by Calcium Nutrition and Cropping Season
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抄録
トマトの尻腐れ果発生に影響する要因を明らかにするため,培養液中の Ca/K 比率(4/12–12/4,me·L−1)ならびに栽培時期が尻腐れ果発生直前の果実先端部の形態別 Ca 濃度と尻腐れ果発生に及ぼす影響について検討した.春季と夏季には培養液中 Ca/K 比が低くなるほど尻腐れ果発生率が高くなったが,冬季には尻腐れ果発生率にはほとんど変化が認められなかった.Ca 濃度は冬季が最も高く,夏季が最も低かった.また,水溶性,NaCl 可溶性,HCl 可溶性のいずれの画分でも培養液の Ca/K 比が低いほど低くなった.3 回の実験結果をまとめて解析した結果,Ca 濃度と尻腐れ果発生率との相関関係は 3 つの画分の中で水溶性画分が最も強かった.急速に成長する条件下では,トマト幼果先端部の水溶性 Ca 濃度が 0.20 μmol·g−1 FW より低くなると尻腐れ果発生のリスクが高くなると考えられる.重回帰分析の結果,果実発育期の気温と比較して日射量と培養液中 Ca 濃度はアポプラストと細胞質中の Ca2+ イオン濃度を示す水溶性 Ca と果実発育期間を通じての総転流量を示す全 Ca の濃度により大きな影響を及ぼすことが明らかになった.
収録刊行物
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- Journal of the Japanese Society for Horticultural Science
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Journal of the Japanese Society for Horticultural Science 83 (4), 282-289, 2014
一般社団法人 園芸学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680265254144
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- NII論文ID
- 130004510830
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- NII書誌ID
- AA12177046
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- ISSN
- 1882336X
- 18823351
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- NDL書誌ID
- 025896233
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可