気候変動と水資源開発がナムグム川流域の水循環に与える複合的影響の評価

書誌事項

タイトル別名
  • Assessment of Combined Impact of Climate Change and Water Resources Development on Hydrological Cycle in the Nam Ngum River Basin
  • キコウ ヘンドウ ト ミズシゲン カイハツ ガ ナムグムガワ リュウイキ ノ ミズ ジュンカン ニ アタエル フクゴウテキ エイキョウ ノ ヒョウカ

この論文をさがす

抄録

近年,メコン河流域では水力発電ダムの建設が数多く計画され,気候変動とともに水資源開発が水循環に与える影響が懸念されている.本研究では,上流に複数の新規ダム建設が計画されているラオス国ナムグム川流域を対象に,分布型水循環モデル,貯水池管理モデル,将来気候シナリオを用い,気候変動と新規ダム建設が既存のナムグム1ダムの流水管理や流域水資源に与える複合的影響について検討した.その結果,気候変動とダム建設の影響は渇水年のナムグム1ダム雨季流入量・貯水量の減少として顕著に現れること,気候変動に伴う降水量増加分が上流ダムで貯留されるため,ナムグム1ダムの無効放流が減少し発電放流量が増加することが予測された.このことから,メコン河流域のような開発圧力の強い地域において将来の水資源を予測するには,気候変動と水資源開発の両者の影響を考慮することが重要と考えられる.

収録刊行物

参考文献 (27)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ