イヌにおけるシリカ結石の誘発因子と予防

  • 田崎 由実
    鹿児島大学共同獣医学部臨床獣医学講座画像診断学分野
  • 伊藤 源太
    鹿児島大学共同獣医学部臨床獣医学講座画像診断学分野
  • 三浦 直樹
    鹿児島大学共同獣医学部臨床獣医学講座画像診断学分野
  • 田中 美穂
    東京海洋大学海洋科学部海洋環境学科
  • 桃井 康行
    鹿児島大学共同獣医学部臨床獣医学講座画像診断学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Predisposing cause and prevention of canine silica urolithiasis
  • イヌ ニ オケル シリカ ケッセキ ノ ユウハツ インシ ト ヨボウ

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抄録

これまでの研究で、我々は鹿児島県においてシリカ尿結石のイヌが多くみられること、及び県内の水道水中のシリカ濃度は他の地域に比べて著しく高いことを報告した[4]。シリカ結石の発生原因として、飲料水との関連性が示唆されたため、今回、国内のいくつかの地域の水道水中シリカ濃度を測定した。その結果、大分県竹田市、茨城県筑西市付近でシリカ濃度が高いことが判明した。また、シリカ結石が好発している鹿児島県霧島地方の水について高速原子衝撃質量分析(FAB-MS)を用いて解析したところ、シリカ濃度が1mM以上であるにもかかわらず、イオン状に溶解しているシリカが少なく、シリカを析出した後にみられる水の特徴と一致していた。シリカ結石予防の方法としてRO膜型浄水器は水道水中のシリカを除去できるが、家庭に普及している家庭用浄水器では、シリカが除去されないことが明らかになった。また、シリカ好発地域以外のシリカ結石症の要因について調べると、特定のフードとの関連が示唆された。

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