イヌの栄養診断におけるボディコンディションスコアモデルの有用性

この論文をさがす

説明

ボディコンディションスコア (BCS) は獣医療現場で最もよく用いられる栄養診断法の一つである。しかし官能評価であるため、診断者によって評価値に差の出ることが指摘されている。そこで、いくつかの素材を組み合わせて5段階法のBCSモデルを作成した。動物看護系大学の学生を対象に、BCSモデルの有無でBCS診断をさせ、評価値のバラツキを比較した。その結果、BCS3と4と診断された群において、BCSモデルなしで診断した場合に比較して、ありで診断した場合評価値のバラツキが統計的に有意に減少することが明らかになった。さらに、一般の飼い主を対象に、BCSモデルを用いてイヌのBCSを診断させたところ、イヌの栄養状態がよく理解できたと答えた。これら結果から、BCSモデルは獣医臨床現場において診断に役立つとともに、一般の飼い主がイヌの栄養状態を把握するのにも役立つことが示唆された。

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ