イシガイ科二枚貝の宿主ヌマムツ<i>Nipponocypris sieboldii</i>の移動距離

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タイトル別名
  • Moving Distance of <i>Nipponocypris sieboldii</i>, the Host Fish Species of Unionid Mussels
  • イシガイ科二枚貝の宿主ヌマムツNipponocypris sieboldiiの移動距離
  • イシガイカ ニマイガイ ノ シュクシュ ヌマムツ Nipponocypris sieboldii ノ イドウ キョリ

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抄録

イシガイ科二枚貝の移動能力は極めて低い.そのため,イシガイ科二枚貝の長期的な個体群維持に重要であると考えられる生息域の拡大や生息地間の再生産交流には,幼生期の宿主である魚類の移動が大きく貢献する.そこで本研究では,水田地帯の河川および排水路において,イシガイ科二枚貝幼生の宿主であるヌマムツを対象として移動距離を調査した.その結果,日数を説明変数とした移動距離の推定式y=exp(6.50+0.06x)を得た.また,本式より幼生の寄生期間を7日間とした場合のヌマムツの移動距離を推定した結果1,040mとなった.これより,新たにイシガイ類の保全地を整備する場合,既存の生息地から1,000m程度離れた場所に設置すれば,ヌマムツがその間を移動することが可能となり,イシガイ類の長期的な個体群維持に有効であると考えた.

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参考文献 (26)*注記

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