二倍体アスパラガス間の交雑による三倍体実生の出現と SSR マーカーによる起源解析

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  • Occurrence of a Spontaneous Triploid Progeny from Crosses between Diploid Asparagus (<i>Asparagus officinalis</i> L.) Plants and Its Origin Determined by SSR Markers
  • Occurrence of a Spontaneous Triploid Progeny from Crosses between Diploid Asparagus (Asparagus officinalis L.) Plants and Its Origin Determined by SSR Markers

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抄録

SSR 分析およびフローサイトメトリー分析により,アスパラガス(Asparagus officinalis L.)の二倍体間交配によって得られた三倍体の起源を調査した.‘Gold Schatz’と‘北海 100’の二倍体間交配によって 124 個体が得られ,SSR 分析を行った結果,そのうちの 1 個体 07M-61 では,2 つの対立遺伝子が種子親から,1 つの遺伝子が花粉親から伝達されており,残りの 123 個体では種子親,花粉親からそれぞれ 1 つずつ遺伝子を受け継いでいた.フローサイトメトリー分析により 07M-61 は三倍体であることが示された.この三倍体は非還元卵に由来しており,種子親における減数分裂の異常が原因である.減数分裂の異常は,減数第一分裂に異常が生じ,第二分裂のみが起こる FDR(First Division Restitution)と,減数第二分裂に異常が生じ,第一分裂のみが起こる SDR(Second Division Restitution)のいずれかであると考えられたが,どちらの場合でもキアズマを伴っている.今回の交配で得られた二倍性実生と三倍性実生との間に,形態的差異は見られなかった.

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参考文献 (21)*注記

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