高度情報化時代における自閉症教育(<特集>情報化時代における教育学の課題)

書誌事項

タイトル別名
  • Autism Education in the Highly-Advanced Information Age(<Special Issue>Educational Research in the Age of Information Society: Themes and Concerns)
  • 高度情報化時代における自閉症教育
  • コウド ジョウホウカ ジダイ ニ オケル ジヘイショウ キョウイク

この論文をさがす

説明

テクノロジーを自閉症教育に持ち込む意義として特に重要なのは、ロボット開発などのテクノロジー研究で得られた知見が自閉症児の教育・学習を考える上で大きな示唆となることであると、筆者は考えている。本研究では、ロボット開発で得られた知見を参考にして筆者が行った自閉症教育の実践を紹介する。本実践の理論的背景には、1980年代から認知科学において主張されるようになった「状況的学習論」がある。本実践では、従来の「教師が中心になり、個々の子どもの特性に合わせて、簡単なことから複雑なことへと、ひとつひとつ系統的に教え込んでゆく」のではなく、子どもが周りの人々あるいは環境や状況との関係性の中で、子ども自らの学ぶ力や完璧ではなくとも何とか問題を解決してゆく能力の発達を支援することが重要と考えた。このような方法は、あいまい性、複雑性を特質として持つ高度情報化時代に適したものであると考える。

収録刊行物

  • 教育学研究

    教育学研究 73 (2), 137-147, 2006

    一般社団法人 日本教育学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ