大学生の住生活の実態とその関連要因

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  • Living Conditions of University Students and Effective Factors

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抄録

日本では,最近「ごみ屋敷」が問題になっている。ごみが異常に溢れている住宅を言う。日本では,義務教育として,男女が共に家庭科を小学5年生から少なくとも6年間学習している。その中で,快適に住まうための知識と技能を学習しているにもかかわらず,このような住居に住む人が増えているのである。現在,500世帯のうち2,3世帯がごみ屋敷と言われている。また,これには及ばないが,掃除や整理整とんができない若者が増えているとも言われている。そこで,本研究の目的は,大学生の住生活の実態並びに,その実態と家庭環境あるいは家庭科教育との関連性を明らかにすることである。554名の大学生を対象にアンケート調査を行った。調査の結果,学生がよく行っている住行動は,部屋の掃除をする,ごみを分別するであった。インテリアの模様替えをするや,物を動かして大掃除をするは,頻繁には行われていなかった。そして,「家庭科への関心」,「学習経験」,「家庭環境」がこれら住行動の関連要因として挙げられた。特に,家庭からの影響の方が,家庭科教育よりも大きいことがわかった。また,家庭科への関心は,大学生の基本的な住行動に直接影響を及ぼすこともわかった。家庭科で学んだ知識や技能については,男子学生のみ,応用的な住生活に直接影響を及ぼす。

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