日本におけるクリティカルパスの普及に関する実態調査報告 (第2報)

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  • ニホン ニ オケル クリティカル パス ノ フキュウ ニ カンスル ジッタイ チョウサ ホウコク ダイ2ホウ

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抄録

日本におけるクリティカルパスの普及状況を調べるために、2003年から毎年200床以上の病院にアンケートを郵送し回収した。対象病院数は約2,000で当初の回収率は20%前後と低かったが、2006年以降は約40%と向上し、信頼性の高い結果を得た。回答病院数に対するクリティカルパス導入病院の割合を示す導入率は6年間で10%上昇し、2008年には回答病院の91%にまでになった。2003年調査開始以来、病床規模の大きい病院ほど導入率は高い傾向にあることには変わりなかった。クリティカルパスの種類は50種類以上を使用している病院は2003年は30%に満たなかったが、2008年は50%を超し、200種類以上所有している病院も2003年は、わずか1病院のみであったのが30病院 (4%) にまで増加した。<BR>クリティカルパス委員会は2003年には69%の病院で行われていたが、2008年は83%の病院で開催されるまでになった。しかしクリティカルパス研究発表会の開催は経年的に大きな変動はなく、約半数の病院で実施されているのみであった。作成基準については2003年は52%の病院が作っていたが、2008年には70%と増加した。<BR>地域連携クリティカルパスは大きな関心を持たれ、急激に普及し、2008年は回答病院の35%が既に実施し、さらに28%が作成準備中であることがわかった。<BR>日本医療マネジメント学会が医療情報システム開発センターと共同で運営しているクリティカルパス・ライブラリーの認知度は55%に達したが、そのうちの40%の病院が利用していることがわかった。

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