タバコ栽培種と<i>Suaveolentes</i>節に属するタバコ野生種との種間雑種に認められる雑種致死

書誌事項

タイトル別名
  • Hybrid Lethality Observed in Interspecific Hybrids between Wild Tobacco Species in Section <i>Suaveolentes</i> and Cultivated Tobacco
  • タバコ栽培種とSuaveolentes節に属するタバコ野生種との種間雑種に認められる雑種致死
  • タバコ サイバイシュ ト Suaveolentesセツ ニ ゾクスル タバコ ヤセイシュ ト ノ タネ カン ザッシュ ニ ミトメラレル ザッシュ チシ

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抄録

雑種致死は生殖的隔離機構の一種であり,雑種が生育の途中で遺伝的に致死する現象である.この現象は様々な植物種で生じ,遠縁交雑育種の障害となっている.Nicotiana属(タバコ属)においても,雑種致死はいくつかの種間交雑組合せで認められる.本属のSuaveolentes節に属する野生種の多くは,タバコ栽培種N.tabacumと交雑すると雑種実生に致死性を生じる.これらの交雑で生じる雑種致死の遺伝解析が行われており,N.tabacum×N.debneyiの交雑組合せでは,N.tabacumのQ染色体に座乗する遺伝子とN.debneyiの単一の優性遺伝子との相互作用により,雑種致死を生じることが明らかにされた.また,雑種致死にプログラム細胞死が関与していることが明らかにされ,関連する因子も徐々に明らかにされつつある.

収録刊行物

  • 作物研究

    作物研究 56 (0), 9-15, 2011

    近畿作物・育種研究会

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