杭基礎で支持されたタワークレーンの地震時応答に与える設置地盤の影響

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タイトル別名
  • Influence of Ground Properties on Seismic Response of Tower Cranes Supported by Pile Foundations
  • クイ キソ デ シジサレタ タワー クレーン ノ ジシンジ オウトウ ニ アタエル セッチ ジバン ノ エイキョウ

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抄録

自立式タワークレーンは設置地盤に構築された杭基礎に安定性を依存する構造物である.しかしその設置では短期的な使用を前提に安定性が検討され,一般の仮設構造物と同等に見なされているのが現状である.しかし,自立式タワークレーンは高さが30メートルを超える機種も珍しくなく,その重量は100トンに達する大型構造物である.従って,その安定設置は極めて重要な問題と言える.長尺でトップヘビーなタワークレーンの地震時安定性は地盤と上部構造の相互作用に影響を受けるため,一体的な評価が必要である。しかし,地盤の不安定要因がタワークレーンの転倒に与える影響については未解明な点が多く残されている.そこで本研究では杭基礎で支持された自立式タワークレーンの地震時応答メカニズムの解明を目的に,土質が異なる2種類の地盤において動的遠心模型実験を実施した.その結果,設置地盤の土質はタワークレーンの加速度応答に最も影響を与える要因であり,特に繰り返し載荷に伴って生じる地盤の劣化は重要な要因であることがわかった.さらに,作業中のクレーンに発生する転倒モーメントは,加速度応答ならびに,杭に働く曲げモーメントと軸力に影響を与える要因であることを明らかにした.

収録刊行物

  • 労働安全衛生研究

    労働安全衛生研究 1 (1), 37-46, 2008

    独立行政法人 労働安全衛生総合研究所

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