長期服薬状況からプレガバリンが著効を示したと判断された神経障害性歯痛の一症例

  • 前川 賢治
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科インプラント再生補綴学分野
  • 古味 佳子
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科インプラント再生補綴学分野
  • 窪木 拓男
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科インプラント再生補綴学分野

書誌事項

タイトル別名
  • A case of patient with neuropathic tooth pain who showed a clear response to pregabalin intake, judged from the longitudinal assessment of actual medicine consumption record
公開日
2013
DOI
  • 10.11264/jjop.6.13
公開者
日本口腔顔面痛学会

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説明

症例の概要:患者は,初診時56歳の女性で上顎左側第一大臼歯相当部の慢性灼熱痛を主訴に来院した.痛みは無麻酔下でのスケーリング・ルートプレーニングに端を発し,同歯を抜歯し一時的に疼痛は緩和したが,徐々に再燃した.患者の症状が神経障害性疼痛の診断基準に合致したため,三環系抗うつ薬を中心とした薬物療法,認知行動療法を行った.患者が毎日記録していた各薬剤の服用量の長期経過から,初診後8年の間に疼痛減少による服薬量の減少傾向が認められた.しかし,その後疼痛は再燃し,各薬剤の服薬量も再度増加した.そこで,2010年に日本で末梢性神経障害性疼痛治療薬として認可されたプレガバリンの服薬を開始した.継続記録していた服薬状況から,プレガバリン服用開始後現在までの3年間で,すべての薬剤の服薬量の劇的な減少が認められた.特に,本患者が疼痛の強い際に習慣的に服用していた消炎鎮痛剤の服用は,全く認められなくなった.<br>考察:神経障害性歯痛に対する特異的治療法に関しては,未だ臨床エビデンスが不足している.今回,服薬量から本疾患患者の発症後16年間の症状の推移を評価したところ,プレガバリンの高い鎮痛効果が示されたと考えられた. <br>結論:各種治療法で管理を実施するものの,疼痛症状の一進一退を繰り返していた神経障害性歯痛に対して,処方が認可されたプレガバリンの服用により,疼痛の劇的な減少を認めた1症例を経験した.

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