肺剥皮術を行った自然血気胸の1治験例

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タイトル別名
  • AN EXPERIENCE OF SPONTANEOUS HEMOPNEUMOTHORAX
  • ハイ ハクヒジュツ オ オコナッタ シゼン ケツキキョウ ノ 1 チケンレイ

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抄録

54歳の男性で肺剥皮術を行い治癒せしめた自然血気胸の1症例を経験した.本症例は出血の速度が遅くかつ量が少なく月に数回の胸腔穿刺を受け保存的療法のみで経過を観察していたが次第に呼吸困難,胸痛,易疲労感が増強し8カ月後に出血巣の確認,凝血塊の除去,肺の再膨張を計るため手術を行なった.幸い感染を伴わなかったため肺胼胝と肺胸膜の間を比較的容易に剥離することが出来た.<br> 本症は出血速度と量により臨床症状も様々であり治療方針も異なるが,われわれの症例の如く, 8カ月間の長期に亘り保存的療法を行なった症例は稀で,発生後の期間が長ずるにつれて,手術侵襲も大となるので,出来るだけ早期に外科的治療を行うべきである.

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