部分的内臓逆位症に胃癌を合併した1症例

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タイトル別名
  • A CASE OF SITUS INVERSUS VISCERUM PARTIALIS WITH GASTRIC CARCINOMA
  • ブブンテキ ナイゾウ ギャクイショウ ニ イガン オ ガッペイシタ 1 ショウ

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説明

部分的内臓逆位症に胃癌を合併した1症例を経験したので報告する.<br> 症例は68才,男性.胸腔内臓器は正常位置.胃,脾,膵のみの部分逆位症に加えて胃噴門部から食道へ波及した癌腫を認め.食道の一部を含む胃全摘術を行った. CE, P0 H0N3 (+) S2, Stage IVで絶対非治癒切除となり, Roux-Y法にて再建を行った.手術後7カ月目に肝転移を認め, 9カ月で死亡した.<br> 内臓逆位症に胃癌を合併した症例の報告は少なく,自験例を含めた本邦報告例は23例にしか過ぎない.このうち20例は全内臓逆位症で,部分的内臓逆位症に胃癌を合併した症例は極めて希で,自験例が第3例目にあたる.<br> 本邦における内臓逆位症は明治22年笠原らの報告以来,昭和47年までに935例を数える.今回われわれが集計した84例(昭和48年~昭和55年)を加えた1,037例と自験例を含む23例の胃癌併存例について若干の文献的考察を行った.

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