限局性脾病変における超音波像の検討

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タイトル別名
  • ULTRASONOGRAPHIC STUDY OF SPLENIC DISEASE
  • ゲンキョクセイ ヒ ビョウヘン ニ オケル チョウオンパゾウ ノ ケントウ

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抄録

脾限局性病変は非常にまれで,またその超音波像の報告はほとんどみられない.今回われわれは脾限局性病変6例(脾腫瘍4例,脾嚢胞2例)の超音波検査を施行し,その超音波画像を検討したので報告する.<br> 脾原発性悪性リンパ腫の初期のstageにおいては,限局性のhypoechoic areaとして認められた.またかなりstageの進んだ症例においてはdiffuseなhypoechoic areaが全体を占め一部hyperechoic areaの混在も認められた.<br> Hodgkin病の続発性脾病変においては,肉眼的に斑岩脾の名のごとく多数のhypoechoic areaを呈した.<br> 脾原発性血管肉腫においては,内部echoの不整とその中に不規則な管腔構造がみられた.<br>脾嚢胞では,多房性,単胞性嚢胞について,摘出標本と肉眼的に一致した像が得られ,超音波検査がもっとも有力な検査と考えられた.<br>以上,超音波検査は,脾の限局性病変の診断に有用であると考えられた.

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