胃癌における年齢因子の検討

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  • EVALUATION OF AGE FACTOR IN GASTRIC CARCINOMA
  • イガン ニ オケル ネンレイ インシ ノ ケントウ

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抄録

年齢が他の胃癌予後規定因子におよぼす影響をみるために,深達度mの癌を除き,治癒切除が施行された胃癌338例,所属リンパ節10,134個(1例平均30個)を用い検討した.<br> 年齢を40歳未満, 40~69歳, 70歳以上の3群にわけ,他の胃癌予後規定因子との関係を検討し次の結果を得た.年齢の上昇にともない: 1) 男女比が1.25から4.0へと男性の比が増加した: 2) 占居部位ではAが増加した; 3) 肉眼的癌型分類では限局型である2型が増加した; 4) 組織型ではpap, tub1, tub2といった分化型腺癌が増加し, por, sigといった低分化型腺癌が減少した; 5) 深達度でsmが減少し. ssα, βが増加した; 6) 転移リンパ節個数が減少した; 7) 5年生存率が減少した; 8) 加齢と間質リンパ球浸潤減少を組合せると, 5生率の減少はより著明となった.<br> 以上より治癒切除における加齢は,他の胃癌予後規定因子にも影響をおよぼす重要な因子であった.

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