心膜嚢腫の1治験例

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タイトル別名
  • A CASE OF PERICARDIAL CYST
  • シンマク ノウシュ ノ 1 チケンレイ

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抄録

患者は56歳の男性で,右胸腔内腫瘤と胃潰瘍の診断で入院した.胸部エコー, CTスキャンを施行,心膜嚢腫と診断した.胃切除の後,右第5肋骨床,前側方開胸を行なった.嚢腫は,小児頭大で右心横隔膜角にあり,心膜と有茎性に連結していた.組織学的に,嚢腫内面は一層の中皮細胞で被われ,周囲に粗性結合織の増生とリンパ球の浸潤を伴っていた.<br> 心膜嚢腫は比較的まれな疾患であるが,増大すると種々の圧迫症状を呈し,悪性化の報告もある.他疾患との鑑別が困難なものや,症状を有する場合は,積極的に摘除すべきである.

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