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- NAKAGIRI Kenichiro
- Taisei Gakuin University
Bibliographic Information
- Other Title
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- 日本語の所有文に関する一考察
- ニホンゴ ノ ショユウブン ニ カンスル イチ コウサツ
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Abstract
存在動詞「いる」は対象物を動的に捉えてその存在を表す。これに対して、「ある」は対象物を静的に捉えてその存在を表す。「ある」を用いて親族名詞のように本来動的な存在物を静的に捉えて表す場合、われわれはその存在をどのように捉えているのだろうか。われわれは親族名詞のような動的存在物を単に静止したものとして捉えているのではなく、二格名詞句と親族名詞に存在する「内在関係」を捉えて抽象的に動きを伴わない存在物としてそれを認識している。また、この「ある」は所有概念を表す場合にも用いられるが、二格名詞句は人間などの有生物に限定される。所有概念は「ある」以外に「持つ」によっても表されるが、「Aは/がBを持つ」の型で表される場合には、通常Aは動的に捉えられる所有者、Bは静的に捉えられる所有物となる。「Aが親族名詞を持つ」の場合も、親族名詞は静的に「内在関係」として捉えられている。
Journal
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- TAISEI GAKUIN UNIVERSITY BULLETIN
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TAISEI GAKUIN UNIVERSITY BULLETIN 9 (0), 65-75, 2007
TAISEI GAKUIN UNIVERSITY
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680290372224
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- NII Article ID
- 110006460626
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- NII Book ID
- AA11955645
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- ISSN
- 24238945
- 13490966
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- NDL BIB ID
- 8836950
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed