ボランティア団体による木質バイオマス活用を目的としたマツ林型里山保全活動を支援するための技術的検討と合意形成過程

書誌事項

タイトル別名
  • Technological study and consensus building process for supporting conservation of a rural pine forest designed to utilize the woody biomass by a volunteer group
  • ボランティア ダンタイ ニ ヨル モクシツ バイオマス カツヨウ オ モクテキ ト シタ マツリンガタ サトヤマ ホゼン カツドウ オ シエン スル タメ ノ ギジュツテキ ケントウ ト ゴウイ ケイセイ カテイ

この論文をさがす

抄録

残材バイオマスを活用することでマツ林型里山保全活動を発展させようとしているボランティア団体を支援するための技術的検討と合意形成を図った.具体的には,会の活動区域内の13箇所で毎木・倒木調査を行うとともに,主要樹種を対象に伐採調査を行った.その結果,毎木調査により胸高断面積(BA)ベースで91%を占めると考えられる主要9樹種が確認され,これらの樹種のBAと立木の利用可能バイオマス量との間には高い相関が認められた.また,デジタル空中写真画像に20 mグリッドレイヤーを重ね合わせ,セルごとのアカマツの樹冠疎密度計測により植生を3区分した.そのうえで,毎木調査地点との対応から区分ごとに樹種別平均BA合計を算出し,BAと利用可能バイオマス量との関係式から植生区分ごとの単位面積当たり平均利用可能バイオマス量を換算したところ,155.5~201.9 tDW/haと推定され,各植生区分の面積から区域全体の利用可能バイオマス量は全体で3065.0 tDWと推計された.これらの結果を受けて,現実的なバイオマス利用を前提とした対象林分の整備目標値を具体的に提示し,ワークショップによる関係者間の合意形成に資することができた.

収録刊行物

  • 景観生態学

    景観生態学 14 (1), 73-81, 2009

    日本景観生態学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ