羽ばたき機構を有する楕円翼に生じる流体力測定とPIV解析

書誌事項

タイトル別名
  • Fluid Force and PIV Measurements around a Flapping Elliptical Wing

説明

近年災害時における状況確認,沿岸監視,テロ現場での情報収集等を目的として,小型飛行体(MAV : Micro Air Vehicle)の研究開発が盛んに行われている.MAVに要求されている外形サイズ,飛行及び作業形態は,現存の航空機と異なるものであり,革新的な技術開発が必要とされる.本研究では,ステンレス製楕円翼を風洞内でヒービング運動させ,6分力ロードセルを用いて翼厚及びヒービング運動条件が空力特性に与える影響を調査した.さらに模型に組み込まれているエンコーダ出力を基に,特定のヒービング角度で計測を行うPIVトリガー計測システムを構築し,空力特性と前縁剥離渦の挙動との関連性について調査した.その結果,ヒービング振幅,板厚を変化させると,空力特性が変化し,固定翼と比較し良好な特性を示す組合せが存在する事が示された.また,優れた空力特性を示した羽ばたき条件におけるPIVトリガー計測を行った結果,ダウンストローク時において下面からのまき込み渦をきっかけにして,大規模な前縁剥離渦が翼上面近傍に長い間存在している事が確認できた.さらに流体力とPIVの同時計測を実施し,薄翼においてヒービング運動と揚力変動の位相が45°ずれており,前縁剥離渦が翼上面近傍に存在している間,揚力が増加する事が示された.

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参考文献 (5)*注記

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