タマネギの酵素糖化法によるバイオエタノール生産

  • 滝村 修
    (独)産業技術総合研究所 バイオマス研究センター
  • 井上 宏之
    (独)産業技術総合研究所 バイオマス研究センター
  • 村上 克治
    (独)産業技術総合研究所 バイオマス研究センター
  • 澤山 茂樹
    (独)産業技術総合研究所 バイオマス研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Ethanol Production from Enzymatic Hydrolysate of an Onion using Saccharomyces cerevisiae
  • タマネギ ノ コウソ トウカホウ ニ ヨル バイオエタノール セイサン

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説明

廃棄タマネギからのバイオエタノール製造を目的に,タマネギにおけるセルラーゼ酵素を用いた糖化特性とSaccharomyces cerevisiae IR-2酵母を用いた発酵特性を調べた。セルラーゼによって加水分解された単糖は,ブドウ糖と果糖であった。セルラーゼによる糖化は約20時間で最大に達し,セルラーゼ添加量は10mg・g−1生鮮重量で最も効果的であった。S. cerevisiae IR-2株を用いた糖化液の発酵において,エタノール濃度は32時間で14.8mg・mL−1を示し,その発酵収率は86.4%に達した。また,発酵温度は30~35℃が最も効果的であった。同時糖化・発酵において,S. cerevisiae IR-2株の遊離細胞の使用は発酵阻害を示したが,S. cerevisiae IR-2株をアルギン酸で包括した固定化細胞を使用した場合は十分な発酵が認められた。これらの結果から,タマネギの同時糖化・発酵に,セルラーゼ糖化法と酵母固定化法が有効であることが示唆された。

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参考文献 (12)*注記

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