先進諸国におけるフォレスター育成および資格制度の現状と近年の変化の方向

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タイトル別名
  • Forestry Education and Qualification Systems in Developed Countries : States and Direction of Recent Change
  • センシン ショコク ニ オケル フォレスター イクセイ オヨビ シカク セイド ノ ゲンジョウ ト キンネン ノ ヘンカ ノ ホウコウ

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抄録

先進6ヵ国のフォレスター制度について,その資格および教育制度の両面から情報を収集した。その結果,資格制度から見ると,民間専門職団体が資格制度を運営する国(アメリカ,イギリス,カナダ)と,政府が資格制度を運営する国(ドイツ,スイス,オーストリア)の,2つに類型化できた。フォレスター育成のための教育は,アメリカおよび同類型の国々では基本的に総合大学で行われているのに対し,ドイツおよび同類型の国々では,国家資格が規定する職位に対応して,総合大学および専門の高等専門職業教育機関において行われていた。分類結果には,歴史的な要因が強く影響していたが,環境意識の高まりや高等教育制度の国際標準化等の現代的な社会変化を受けて,各国の制度はその姿を変えつつある。また,技能者からフォレスターへのステップアップを可能にするキャリアラダーを整備している国もあった。社会的な変化には日本にも共通するものが多く,日本における森林総合監理士や森林施業プランナー育成と資格制度の改善のためには,今後も諸外国における制度発展の動きに注目していくことは有効である。

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