「性同一性障害」概念は親子関係にどんな経験をもたらすか

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タイトル別名
  • The Impact on the Parent–Child Relationship Brought About by “Gender Identity Disorder”: With a Focus on Diversified Experience over Gender Dysphoria and the Transformation of the Concept
  • 「性同一性障害」概念は親子関係にどんな経験をもたらすか—性別違和感をめぐる経験の多様化と概念の変容に注目して—
  • 「性同一性障害」概念は親子関係にどんな経験をもたらすか : 性別違和感をめぐる経験の多様化と概念の変容に注目して
  • 「 セイ ドウイツセイ ショウガイ 」 ガイネン ワ オヤコ カンケイ ニ ドンナ ケイケン オ モタラス カ : セイベツ イワカン オ メグル ケイケン ノ タヨウカ ト ガイネン ノ ヘンヨウ ニ チュウモク シテ
  • —性別違和感をめぐる経験の多様化と概念の変容に注目して—

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説明

本稿では,性別違和感のある人々の経験の多様性が顕在化したことを背景に,「性同一性障害であること」の基準として「周囲の理解」が参照されるようになった可能性を指摘する.また「性同一性障害」がそのように理解されるようになったとき,性別違和感のある子とその親にどんな経験をもたらしうるのかを考察する.<br>まず,1980年代後半から90年代前半に生まれた若者へのインタビュー・データを用いて,「周囲の理解」という診断基準が出現したプロセスについて分析する.次いで,「性同一性障害」の治療を進めようとする20代の事例を取り上げ,医師も患者も「親の理解」を重視していることを示す.そのうえで,親との関係調整の努力を要請する「性同一性障害」という概念が,親子にどのような経験を呼び込むのかを論じる.

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参考文献 (1)*注記

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