全球大気気候-波浪結合モデルによる海面粗度を通した波浪の気候への影響評価

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タイトル別名
  • OCEAN WAVE-DEPENDENT ROUGHNESS IMPACTS ON CLIMATE SYSTEM BY COUPLED ATMOSPHERIC GLOBAL CLIMATE-WAVE MODEL
  • ゼン キュウ タイキ キコウ-ハロウ ケツゴウ モデル ニ ヨル カイメンソド オ トオシタ ハロウ ノ キコウ エ ノ エイキョウ ヒョウカ

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抄録

波浪は気候システム内で大気海洋間の相互作用を通して重要な役割を担う素過程である.本研究では,全球大気気候モデルとスペクトル波浪モデルを用い,波浪依存の海面粗度を考慮した気候計算を行った.海面粗度に波形勾配および波齢に依存した2種類の式を用いて感度解析を行った結果,海面粗度(抵抗係数)気候値は,波形勾配を用いた場合にはうねりの卓越度合に応じた,波齢を用いた場合には風向の定常性に応じた空間分布をとる.その海面粗度気候値の違いに伴い,波浪を考慮しない計算に比べて,海上風速気候値に1m/s程度の差が生じ,特に低緯度で顕著で,15%程度の差となる.熱帯低気圧経路を例に挙げ,上層の気候値についても有意な影響が及ぶことを示し,波浪結合の有無が気候モデルによる気候計算結果に広く影響することを明らかにした.

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