書誌事項
- タイトル別名
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- A STUDY ON PALEO-TSUNAMI INUNDATION AREA AND DEPOSITS IN COASTAL LOWLAND ON THE SOUTHERN PART OF AKITA PREFECTURE, THE EASTERN MARGIN OF JAPAN SEA
- アキタケン ナンブ ノ エンガン テイチ ニ オケル カコ ノ ツナミ シンスイイキ オヨビ リレキ ノ ケントウ
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抄録
秋田県南部に位置するにかほ市沿岸部の沖積低地で採取された8本のボーリングコア試料から,湿地に堆積した細粒堆積物中に2枚の粗粒な砂層がみいだされた.それらは基底面が侵食面であること,堆積物の下部にリップアップクラストが含まれること,内部に平行層理,斜交層理などがみられること,最上部には植物遺骸が密集することなどイベント堆積物の特徴を持つ.これらは,ある程度強い水流によって堆積物が再移動したものである.これらイベント堆積物は,その分布様式,内部構造そして調査地点の地理的特徴から,現時点では津波によって形成された可能性が高いと考える.それら津波堆積物の形成年代は,14C年代測定値から12~13世紀および14~15世紀以降と推定される.また,それら津波堆積物は現在の海岸線から110~190m内陸まで分布する.
収録刊行物
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- 土木学会論文集B2(海岸工学)
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土木学会論文集B2(海岸工学) 73 (2), I_445-I_450, 2017
公益社団法人 土木学会