水理模型実験による防潮壁に作用する孤立波の波圧特性に関する検討

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タイトル別名
  • CONSIDERATION OF CHARACTERISTICS OF PRESSURE ON SEAWALL BY SOLITARY WAVES BASED ON HYDRAULIC EXPERIMENTS
  • スイリ モケイ ジッケン ニ ヨル ボウチョウヘキ ニ サヨウ スル コリツハ ノ ハアツ トクセイ ニ カンスル ケントウ

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抄録

本研究においては,孤立波を用いた直立壁に対する波力試験を行うとともに,その特性について検討することを目的とした.直立壁の前面部の斜面勾配を,1/40,1/20,1/10,0とし,直立壁の位置を汀線から3種類とした水理模型実験を行った.実験では孤立波を用い,その波高は0.2m,0.15m,0.075mの3種類とした.その結果から,孤立波の浅水変形,砕波,最大重複波圧,衝撃段波波圧についての考察を行った.1) 浅水変形では,斜面勾配によらずグリーンの法則に従い,砕波点については既往式との整合性を示した.2) 最大重複波圧については,静水圧分布しており,勾配が急になるほど,最大水位よりも小さな水位での水圧となる.また,波圧係数は,広義のエネルギー損失係数ζを3.0としたフルード数の二乗式と整合した.3) 衝撃段波波圧について,波力として考えると,壁体が汀線近くにあり,かつ,前面水深があるような場所においては,最大重複波力の数倍程度になる可能性があるが,その他の条件では最大重複波力を上回ることがなかった.発生した場合の作用時間は0.1s程度であり,構造物によっては,破壊変形を引き起こすことが考えられるため,今後,発生条件について明確にする必要がある.

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