初年次教育としての夏期グループ体験学習の研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Case Study of an Intensive Summer Group-work Experience as an Educational Program for the First-year Students
  • ハツ ネンジ キョウイク ト シテ ノ カキ グループ タイケン ガクシュウ ノ ケンキュウ

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抄録

2010 年の夏休み期間中に行われた人間心理学科1 年生向けのグループ体験学習の効果が検討された。主なプログラムは1 日目のKISS-18 というコミュニケーション力を自己評価する心理テストを利用した自分の取り組み課題の意識化と、クレヨン一筆書きグループ描画法と2 日目の大学10 周年記念学生イベントポスター作りによる友人作りと自己理解・他者理解であった。振り返り用紙の記述に見る学生の体験を分析すると、KISS-18 によってかなり具体的な課題を意識しつつ取り組んだ学生もいれば、少し抽象的な意識化にとどまった学生もいた。クレヨン一筆書きグループ描画法では作品にまとまりきれない傾向がみられた。無言で一筆書きという制限により神経を使い、違う考えを持つ他の人とつなげることで思いがけないアイデアが出てきたりして、グループワークを楽しめた学生もいれば、なかなか参加できなくて困難を感じていた学生もいた。2 日目のポスター作りでは作品も統合性が高く、学生らしい楽しいアイデアがみられた。活動に慣れてきて、自分のグループのメンバー、他のグループとのコミュニケーションも取りやすくなった学生もいれば、相変わらずアイデアを出すことや話し合いに困難を覚える学生があった。上級生にグループワーク学習の機会ともなると思いお世話係として付けていて、助かったこともあったが、十分に活用できなかった反省点もあった。

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