高等学校英語教科書に見られるオーラル活動とタスクの分析

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  • Analyzing Oral Activities and Tasks in Japanese Senior High School Textbooks
  • コウトウ ガッコウ エイゴ キョウカショ ニ ミラレル オーラル カツドウ ト タスク ノ ブンセキ

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抄録

実践的コミュニケーション能力の育成が重視されるようになり,コミュニケーション能力の育成に有効とされる「タスク」や「タスクを用いた教授法:Task-Based Language Teaching (TBLT)」が注目されるようになった。しかし,従来の文法シラバス等と比較してTBLTが効果を上げているという実証的な証拠は,十分には示されていない。教室内でのインターラクションやインプットの機会の少ない日本において,事前に文法指導をせずに「意味」に重点を置いて行われるタスクの実施は難しく,教科書においてもタスクが少ないことは予想できる。 本研究では,日本でのタスク使用の可能性を探るため,新学習指導要領における高校英語教科書と旧学習指導要領のオーラル・コミュニケーション1(以下,OC 1)の教科書において,実践的コミュニケーション能力の育成のためにどのような活動が含まれているのかについて,高島他(2000, 2005)をもとにして作成した4つの活動,1)「コミュニケーション活動(CA)」2)「タスクを志向した活動(TOA)」3)「タスク活動(TA)」4)「タスク(task)」を分析基準として分析を行った。その結果,日本の高校教科書では,タスク活動やタスクは少ないことがわかった。これらの結果を踏まえて,日本の英語教科書では,より「意味」に重点を置いた活動の増加とTBLTを改良した活動の導入の必要性が示唆された。

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