東京都千代田区秋葉原地区における商業集積の特徴と変化—2006年と2013年の現地調査結果を基に—

  • 牛垣 雄矢
    東京学芸大学講師
  • 木谷 隆太郎
    東京学芸大学大学院教育学研究科(修士課程)社会科教育専攻地理学コース
  • 内藤 亮
    東京学芸大学大学院教育学研究科(修士課程)社会科教育専攻地理学コース

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics and Change in Commercial Accumulation in the Akihabara District, Chiyoda Ward, Tokyo: Based on the Fieldworks in 2006 and 2013

抄録

本研究は,東京都千代田区秋葉原地区を対象に,2006年と2013年に行った現地調査結果を基に,商業集積の特徴と変化を考察した.同地区ではメイド系店舗が集積し,飲食・サービス業化が進んでいる.アイドル関係の小売店や劇場も増加し,アニメ女性から実在する女性を嗜好する消費者へとターゲットが移りつつある.家電業界における企業再編の影響を受け,秋葉原駅付近の表通りでは戦前・戦後直後に開業した店舗が閉店して娯楽・飲食系のチェーン店が進出し,商業空間の均質化が進んでいる.街の飲食・サービス業化や街と関係性の薄い業種の店舗が集積したことで,消費者の関連購買行動が弱まり,商業集積地としての強みも減じている.一方,雑居ビルで構成される裏通りでは,メイド系店舗が多数入居して特徴のある空間を維持している.その雑居ビルでも残存・成長できる店舗は少なく,少女アニメ関係やメイド系店舗は激しく入れ替わる形でその集積を維持している.

収録刊行物

  • E-journal GEO

    E-journal GEO 11 (1), 85-97, 2016

    公益社団法人 日本地理学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (6)*注記

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