廃校利活用による過疎集落維持の取組みと地域住民への影響―徳島県三好市三野地区太刀野山地域を事例に―

  • 畠山 輝雄
    鳴門教育大学大学院学校教育研究科准教授.博士(理学)

書誌事項

タイトル別名
  • Efforts to Preserve Depopulated Communities Using Closed Schools and Their Impact on Community Residents: Case Study of the Tachinoyama Area of the Mino District in the City of Miyoshi, Tokushima Prefecture

説明

<p>本稿は,徳島県三好市三野地区太刀野山地域を事例に,過疎地域における集落維持を目的とした廃校利活用事業の可能性と,同事業が地域住民へ及ぼす影響について明らかにした.太刀野山地域の廃校利活用事業は,域外からの社会的企業が三好市の休廃校等利活用事業を活用し,介護保険事業の地域密着型通所介護や地域支援事業(介護予防)を核としたコミュニティビジネスを実施している.同事業の結果,利用者の活動増加や健康増進がはかれただけでなく,太刀野山地域の住民の集落維持意識が向上した.このように,同事業は公民連携の「新しい公共」による地域づくりとしての事例だけでなく,近年過疎地域の地域づくりのあり方として議論されている「ネオ内発的発展論」の事例として,研究蓄積に寄与できると考える.</p>

収録刊行物

  • E-journal GEO

    E-journal GEO 11 (2), 476-488, 2016

    公益社団法人 日本地理学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (8)*注記

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