茶園のカンザワハダニに寄生する昆虫疫病菌(<I>Neozygites</I> sp.)の発生

  • 石川 巌
    元埼玉県農林総合研究センター 茶業特産研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Occurrence of <I>Neozygites</I> sp. (Zygomycetes: Entomophthorales) Attacking the Kanzawa Spider Mite, <I>Tetranychus kanzawai</I> (Kishida) in a Tea Field
  • 茶園のカンザワハダニに寄生する昆虫疫病菌(Neozygites sp.)の発生
  • チャエン ノ カンザワハダニ ニ キセイ スル コンチュウ エキビョウキン Neozygites sp ノ ハッセイ
  • Occurrence of Neozygites sp. (Zygomycetes: Entomophthorales) Attacking the Kanzawa Spider Mite, Tetranychus kanzawai (Kishida) in a Tea Field

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抄録

1981年と1982年に埼玉県の茶園のカンザワハダニにおいて,昆虫疫病菌の一種の発生を認めた。分生子,付着胞子および休眠胞子(亜接合胞子)の形態などから,本菌はNeozygites sp.と同定された。<BR>本菌による病死虫の発生を4月から10月まで調査した結果,5月下旬,6月と9月および10月に確認されたが,その病死虫率は最大6.0%であった。9月中旬の茶園におけるカンザワハダニの病死率は、雌成虫が最も高く(29.6%),次いで若虫(5.5%)であったが,幼虫では病死個体が認められなかった<BR>休眠胞子は9月中下旬以降にハダニの病死体内に形成され,越冬後,5月上旬から下旬にかけて発芽した。発芽した休眠胞子には第一分生子に似た発芽分生子が,さらに発芽分生子から付着胞子が形成された。

収録刊行物

  • 茶業研究報告

    茶業研究報告 2010 (109), 109_65-109_72, 2010

    日本茶業学会

参考文献 (3)*注記

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