終末期の延命治療に対する代理意思決定 : 高齢者の認識と課題

  • 牧 信行
    静岡県立総合病院救急科
  • 小杉 一江
    静岡県立総合病院高度救命救急センター
  • 永嶋 智香
    静岡県立総合病院地域医療ネットワークセンター
  • 中村 美鈴
    自治医科大学看護学部成人看護学 自治医科大学大学院 クリティカルケア看護学

書誌事項

タイトル別名
  • Elderly people's thoughts about surrogate decision making in end-of-life care : Increasing trust through communication in the primary care
  • シュウマツキ ノ エンメイ チリョウ ニ タイスル ダイリ イシ ケッテイ : コウレイシャ ノ ニンシキ ト カダイ

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説明

目的 : 終末期の延命治療に対する家族の代理意思決定について, 高齢者自身の認識を明らかにする.<br>方法 : 60歳以上の高齢者30名を対象に半構造化面接を実施し, 代理意思決定への信頼感とその根拠を聴取した. それぞれの文章をカテゴリー分類し, 信頼感別の根拠を分析した.<br>結果 : 回答者の70%は代理意思決定を信頼していた. 根拠は信頼感によらず直接の意思伝達が必要としたものが最多で, 次いで信頼あり群では高齢者自身の思いや代理人の特性, 不安あり又は信頼と不安の両者がある群では終末期の代理人の気持ち, 医療者の影響, 終末期の状況が多かった.<br>結論 : 終末期の延命治療に対する意思決定の問題解決のために, プライマリ・ケア現場での意思伝達の動機づけ, 明確な伝達の支援は有用である. さらに, 終末期医療に関する知見の集積, 法・制度面の整備, 倫理面の検討も必要である.

収録刊行物

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参考文献 (10)*注記

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