茶園におけるガチョウ雛の除草利用

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  • Weeding Effect of Free-Ranging Goslings in a Tea Field

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<p>本研究では,茶園におけるガチョウ雛の除草利用の可能性を検討した.試験地内にガチョウを放飼した試験区(0.9 a)と放飼しない対照区(0.3a)を設け,試験区には24日齢のガチョウ雛4羽(平均体重570g)を2014年5月24日から7 月4 日の44 日間放牧した.なお,ガチョウには養分要求量の50%相当量の補助飼料を給与した.ガチョウは活発な食草行動を示し,イヌムギ(Bromus catharticus Vahl)とシロツメクサ(Trifolium repens L.)を好んで採食し,その一方で茶の葉や幹の採食は観察されなかった.放飼後44日目における裸地率は,対照区に比べ,試験区で有意に大きかった(P < 0.05).放牧終了時の植物現存量についても,対照区の330 kgDM/10aに対し,試験区で43 kgDM/10aとなり,両区間で有意差が認められた(P < 0.05).放飼開始後22および44日目におけるガチョウの体重は1,506 および2,073g に増加した.</p><p>以上より,茶園でのガチョウ雛放飼による除草効果は顕著であり,茶園で飼養可能であることが示された.</p>

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